みなさん、こんにちは。
わか葉在宅クリニック院長の伊藤慎(まこと)です。
2018年に土浦市で、訪問診療を中心としたクリニックを開業し、今年で9年目になります。
在宅医療の現場で日々感じていることを、皆さんと共有したいと思い、このたびブログを書いてみることにしました。
その時々に感じたことを綴っていく形になると思いますが、気軽に読んでいただけたらうれしいです。
訪問診療とは?
外来診療については、「自分も行ったことがあるので、だいたいのイメージはわく」という方が多いのではないかと思います。
一方で、訪問診療となるとどうでしょうか。
「聞いたことはあるけれど、実際にはどんな診療なのかよく分からない」
という方も多いかもしれません。
そこで今回は、訪問診療についてわかりやすく解説したいと思います。
訪問診療とは、医師が患者さんのご自宅、もしくは入居中の施設などに伺い、診察や治療を行う診療です。
訪問診療も保険診療の一部ですので、健康保険を使うことができます。
そのため、基本的にはどこの医療機関で訪問診療を受けても、保険診療として定められた自己負担額に基づいて費用が決まります。
訪問診療の対象となる方
訪問診療は、誰にでも行えるわけではありません。
原則として、外来への通院が困難な患者さんが対象となります。
通院が困難というのは、たとえば寝たきりの方、膝や腰の痛みで歩くことが難しい方、体力の低下で外出が大きな負担になる方などです。
また、身体的な理由だけではありません。
認知症などにより、外来で長時間待つことが難しい場合や、環境の変化によって不安や混乱が強くなってしまう場合なども、訪問診療の対象となることがあります。
訪問できる範囲について
訪問診療は、原則としてクリニックから半径16km以内の範囲で行うことができます。
あまりに遠方になると、緊急時の対応や定期的な訪問が難しくなってしまうため、このような決まりがあります。
患者さんにとっても医療機関にとっても、無理なく継続するための大切な目安といえます。
訪問診療は定期的に行う診療です
訪問診療は、急に具合が悪くなったときだけ伺う診療ではなく、定期的に予定を組んで行う診療です。
たとえば、
「毎月第1・第3木曜日の14時頃」
というように、あらかじめスケジュールを決めて訪問します。
定期的に診察することで、体調の変化を早めに把握し、薬の調整や必要な検査、療養生活の相談などを行うことができます。
急に具合が悪くなったときは?
では、急に具合が悪くなったときはどうすればよいのでしょうか。
その場合は、まずクリニックへお電話ください。
症状を確認したうえで、診察が必要と判断した場合には、オンライン診療や対面での診察、必要に応じて往診を行うことがあります。
訪問診療では、定期的な診察に加えて、急な体調変化にも対応できるように体制を整えています。
費用について
自己負担金については、外来診療より高くなることが多いです。
目安としては、1割負担の方で月に7,000円程度の自己負担となることがあります。
ただし、診療内容、訪問回数、検査、処方、医療保険や介護保険の利用状況などによって費用は変わります。
詳しい費用については、患者さんの状態や診療内容によって異なりますので、個別にご説明いたします。
訪問診療は、ご自宅で療養するための医療サービスです
訪問診療は、寝たきりの方、末期がんの方、認知症の方、通院が難しくなってきた方などにとって、とても心強い医療サービスだと考えています。
「病院に通うのが大変になってきた」
「退院後、自宅でどのように療養すればよいか不安」
「家族だけで介護を続けるのが心配」
そのようなときには、訪問診療という選択肢があります。
在宅医療をご検討中の方は、ご本人様、ご家族様、介護事業所様、施設関係者様も含めて、お気軽にご相談ください。